潜在的な健康パワーが世界で注目
きく芋は、キク科ヒマワリ属の多年草で、直径10センチほどの菊に似た黄色くかわいい花を咲かせ、地中にしょうがのような塊を作ります。
太陽の光を浴び、大地から豊富な栄養素を吸収することから、
きく芋は「太陽と大地の恵みの食材」と言われています。
このきく芋が注目される一つには、イヌリンという栄養素を乾燥粉末中、約60%近く含んでいることです。イヌリンは水溶性食物繊維で、消化器では分解せず
大腸の腸内細菌によって代謝されるために、腸内環境を整え、血糖値の上昇を抑え、糖分や塩分、脂肪分の吸収を減らします。
17世紀にヨーロッパに伝わり、その健康効果の高さから、
「食のルネッサンス」として有名なきく芋は、
今日では、さらに欧米の研究機関によって科学的に
その健康パワーが認められ世界から注目されています。
イタリア
胃腸の病気にも活躍
胃の病気や風邪の時にきく芋は活用されていました。
ハンガリー
糖尿病から国民を救う
ハンガリー市民病院の治験では「きく芋を治療に用いた糖尿病の患者さんは、2年間の経過で糖尿病が半減から1/3に減少し、完治した例も多かった」と報告されています。
フランス
身近な食材
フランスでは食材として重宝されており、フランス料理の素材として広く利用されています。
リトアニア
便秘の万能薬
便秘やじんましんの改善などにも活用されていました。
アメリカ
薬用ハーブとしても人気
南北戦争時に多くの兵士の傷の回復に役立つなど、食料としてだけではなく、薬用ハーブとしても活用されていました。
きく芋に含まれる
豊富な栄養素
イヌリン、ミネラル
きく芋には、イヌリン、ミネラル、ポリフェノール、ビタミン、酵素などの栄養素が含まれています。その中でもきく芋に約60%も含まれるイヌリンは、血糖値を下げる効果が高く「天然のインスリン」と言われてきました。また糖だけでなく脂肪もブロックして腸からの吸収を抑えてるため肥満の予防につながると言われています。さらに腸内ではビフィズス菌などの善玉菌のエサになることで、腸内環境を改善、免疫力UPにもつながります。きく芋は、こういったイヌリンを世界中に生育している植物の中で、最も多く含んでいると言われています。
水溶性食物繊維
イヌリン含有量No1
きく芋は「腸の健康」を
守るスーパースター
糖や脂質の吸収を抑制
(血糖値の急上昇・急降下)グルコーススパークを防ぐ
腸をデトックス・栄養吸収を促進
代謝を高めメタボ改善
善玉菌の餌・短さ脂肪酸を産生
腸内環境改善
短さ脂肪酸の働き
大腸での水・
Na・Ca・Mg
の吸収促進
腸内を
弱酸性に
保つ
腸管の
粘膜細胞の
エネルギー源
炎症性の
サイトカインの
発現抑制
肝臓での
脂質合成を
抑制
糖尿病の予防・改善
- 血糖値の急上昇を抑制
- HbA1cの改善
イヌリンは水溶性食物繊維で、胃腸で吸収されず、糖分・塩分・脂肪分の吸収を穏やかにします。インスリン抵抗性を改善し、血糖値の急激な上昇を抑え、HbA1cを改善します。
ダイエット
- GLP-1ホルモンの促進
- 食欲抑制
- 脂肪細胞肥大化抑制
きく芋に含まれるイヌリンが、やせるホルモンといわれるGLP-1の分泌を促し、食欲を抑制するとともに、肥満の原因である、成熟・肥大化した脂肪細胞の増加を抑制します。
腸内フローラの改善
- 整腸作用
- 便通改善
- 免疫力UP・代謝UP
消化吸収されないイヌリンは、大腸でビフィズス菌や善玉菌のエサとなり、増殖をサポート。整腸作用により便通を改善します。またサポニンにより免疫力や代謝をUPします。
生活習慣病予防・改善
- 中性脂肪・血圧
- コレステロールを下げる
- 尿酸値を下げる
余分な糖分や炭水化物の吸収を抑制し、中性脂肪の蓄積を防止。便への胆汁酸の排泄量を増やすことで、コレステロール値の低下につなげます。また尿酸値を下げます。
ホルモンバランス
- ホルモン分泌を促進
- ホルモンバランスを調整
- 女性ホルモン合成促進
腸内の有用菌(乳酸菌)を増やして腸内環境を改善することにより、ホルモンの分泌やバランスを整えるとともに、脂肪組織でも女性ホルモンの合成を促進します。
ナトリウムの吸収制御
- 高血圧予防
- 動脈硬化予防
- 腎臓病予防
腸内でナトリウムと結合して、塩分の摂りすぎを防止することにより、高血圧や腎臓病を予防するほか、糖分や炭水化物の吸収を抑えることで、動脈効果を予防します。
監修:出村博(元豊島病院院長)(元東京女子医大病院副院長)(元東京女子医大病院名誉教授)(元日本内分泌化学会理事長)
『きく芋の精粒』:
日本糖尿食研㈱製造1日当り
250mg×15粒摂取
イヌリン含有量 1.9g(計算値)
●被験者数 38人(男性:17人 女性:21人)
●平均年齢 59.1歳
●試験期間 05年9月2日~06年4月14日(内4ヶ月間)
腸を正常に動かすことが、
健康の秘訣です
私たちの腸の中には、1000種1000兆以上の細菌が生育していますが、その20%は身体を守る「善玉菌」、状況によって善玉にも悪玉にもなる「日和見菌」が70%で、残りの10%が増えすぎると身体に有害な「悪玉菌」となっています。これを腸内フローラと言います。大腸に届いたイヌリンは、ビフィズス菌や善玉菌にエサを与えて増加を助け、腸を正常に動かす役割を担います。「人の命は腸が9割」と言われるように、健康と腸は密接な関係がありますが、イヌリンは、腸内細菌と協力して免疫細胞を増やし、消化を助けるほか、病原菌やウイルスから身体を守ります。また化学物質をシャットアウトしたり、血液をサラサラに保つなどの効果もあります。
※一般社団法人日本食物繊維学会 ルミナコイド素材エネルギー評価検討委員会(2013)
ルミナコイド素材のエネルギー評価の考え方とメチルセルロース、イヌリン、還元難消化性デキストリンならびに高架橋澱粉のエネルギー評価結果
イヌリンやデキストリン、ポリデキストロースなどは、腸内細菌のエサとなり腸内の環境改善に効果的です。そのエサになる割合(腸内細菌利用率)には差があります。デキストリンの利用率が約50%なのに比べイヌリンは、100%。体内でほとんど吸収されず、腸内細菌によって発酵分解されてしまうため、整腸効果も高いのです。
※一般社団法人日本食物繊維学会 ルミナコイド素材エネルギー評価検討委員会(2013)
ルミナコイド素材のエネルギー評価の考え方とメチルセルロース、イヌリン、還元難消化性デキストリンならびに高架橋澱粉のエネルギー評価結果
監修:日本糖尿食研株式会社 中山繁雄